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キトーチェンスリング ご使用上の注意

 玉掛索はロープスリングとも呼ばれ、物を吊り上げるときに用いられますが、物を固定するときに用いる台付策と異なって、加工するときの差し回数、差し方がクレーン等安全規則第219条に規定されています。
 玉掛索と台付索とは混同されがちですが、明確に区別して取り扱ってください。

 参考:玉掛索と台付索の違い

 なお、玉掛索に関する日本工業規格としては、JIS B 8817(ワイヤーロープスリング)があります。

 参考:JIS B 8817 ワイヤーロープスリングの点検・廃棄基準

 クレーンやホイストなどで、玉掛索を用いて重量物を吊り上げるときは、次の点について特に注意して事故の発生防止に心掛けて下さい。

@ オーバーロードをしないでください。

(1)玉掛索は、使用荷重、吊り本数、吊角度及び吊り方を考慮して、安全率(安全係数)が6以上確保できるよう選定してください。

 参考:玉掛索の安全係数(労働安全衛生規則第500条)

 安全率が不足していると、急激な衝撃荷重や損傷劣化などにより破断する恐れがあります。

(2)吊角度は、できるだけ60°以内にしてください。吊角度が大きくなると玉掛索に大きな張力がかかり危険です。

 参考:安全荷重表

(3)フック部などで、ロープを小さく曲げると強度が低下します。大きくできない場合は、低下率を考慮して玉掛索を選定してください。

●6×24の場合
ロープ径に対する
曲げの大きさ(直径)
1倍 5倍 10倍 20倍
強度低下率 50% 30% 25% 10%

(4)アイ加工には、圧縮止めと手編み(アイスプライス)があります。
  手編みの場合はクレーン等安全規則第219条に規定された方法により、ロープ加工技能士の加工したものを使用してください。

(5)台付索は玉掛作業に使用しないで下さい。
 台付索の加工には規定がなく、玉掛作業に使用すると抜ける恐れがあります。

(6)玉掛索は、1本吊りで使用しないで下さい。
 吊り荷が回転したり、加工部(特に巻差しの場合)が抜けたりして危険です。

(7)玉掛作業は、労働安全衛生法に定められた有資格者が行ってください。
 吊り荷の重心判断や、吊り方を誤ると、大事故につながる恐れがあります。

(8)アルミ合金で圧縮止めした玉掛索は、海水中では使用しないで下さい。
 アルミ合金が溶解して、ワイヤーロープが抜ける恐れがあります。

(9)ワイヤーロープのねじれや曲がりが発生した場合には、修正しキンクさせないようにして下さい。

(10)玉掛索は消耗品です。廃棄基準を超えたものは絶対使用しないで下さい。
 強度が著しく低下しているので大変危険です。

(11)アイ部及び圧縮止め部の亀裂、変形、ワイヤーロープのずれ、又は著しい傷などが発生しているものは、絶対に使用しないで下さい。破断事故等の原因となり大変危険です。

(12)玉掛索の使用に際しては、製品ラベル等によりワイヤーロープ構成、ワイヤーロープ径、破断荷重又は種別を認識してください。間違った玉掛索を使用すると、強度不足等により事故発生の恐れがあります。

(13)圧縮止め玉掛索の場合、アイ部の開き角度は60°を超えないようにして下さい。無理に大きなフックやピンを入れると、合金管が割れる恐れがあります。

(14)圧縮止め玉掛索の場合、締結部を吊り荷のエッジ等に当てないようにして下さい。締結効率が低下し、抜ける恐れがあります。

(15)酸やアルカリの腐食雰囲気や、100℃を超える高温雰囲気では使用しないで下さい。腐食、熱影響等により、強度が低下し危険です。

(16)玉掛索を鋭い角で曲げないよう、必要な場合は当て物をして下さい。

(17)急激な衝撃荷重がかからないようにして下さい。

(18)玉掛索は消耗品です。必ず保守及び日常点検、定期点検を実施し、損傷の程度を常に把握して使用して下さい。

点 検 項 目 点検の種類 点検方法
日常 定期
@断線 目 視
A摩耗 計 測
B腐食 目 視
C形くずれ 目 視
D電磁又は熱影響 目 視
E塗油の状態 目 視
Fアイ部、圧縮止め部 目 視

(19)玉掛索のアイスプライス部は、素線のひげが出ています。直接手で触れないで下さい。

(20)玉掛索のアイ圧縮部は、ワイヤーロープの端部が出ています。直接手で触れないで下さい。

(21)ワイヤーロープにはロープグリースを塗布しています。吊り荷や衣類等の汚れに注意して下さい。

(22)玉掛索は、電気溶接作業時等でスパークさせないで下さい。強度が低下し危険です。

    

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